人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

最近北朝鮮の当局が、来年から毎月1、11、 21日だけ市場を開く、「10日農民市場」に転換すると発表したが、今度は来年からすべての工業生産品を国営商店を通じて販売すると宣布して、その結果が注目されている。

咸鏡北道の内部消息筋は9日に「デイリーNK」との通話で、「最近幹部の講演会で、来年初めから国営商店で工業生産品を販売するという方針が伝わった」と述べ、「人々の間で、中国の借款で中国の商品を大規模に持ちこむといううわさまで広まっており、市場がざわついている」と伝えた。

消息筋によれば、11月29日の午後に行われた土曜日の幹部講演会では、「醸成された情勢と人民の生活を向上させるための対策」という講演で、現在の市場体制を無くして、農民市場体制(1日, 11日, 21日だけに運営される農産物の取り引き市場)に変える措置について説明し、国営商店の工業生産品の販売方針も同時に発表されたという。

こうした措置に対して消息筋は、「苦難の行軍の時に、人民の活発な活動で開拓された『工業生産品の取り引き市場』を国家が独占するという意味」と言い、「国営商店で販売される工業生産品には中国製、朝鮮(北朝鮮)製の区別なく、すべてのものが含まれる」と伝えた。

幹部の講演会では「来年から市場を通じて取り引きされた生活必需品を国営商店で販売して、農民市場では野菜と一部の農産物だけを取り引きすることができる」と規定し、事実上個人の食糧販売と工業生産品の販売が全面的に禁止されるということを暗示していると、消息筋は付け足した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

幹部の講演会ではこうした措置の背景について、「現在の市場は苦難の行軍で人民の生活が貧しくなった事情を勘案して、国家が臨時に取った措置だった」と述べられて、「市場も時間が経ち、国家の意図と社会主義経済の原理を離れて資本主義と非社会主義を作り上げる犯罪の温床になっているため、現在の市場を全て無くして農民市場を生かそうとすること」と解説したと伝わった。

消息筋は「今回の方針は過去のように単純に市場を統制するために作ったものではなさそうだ」と言い、「もし工業品を国営商店で独占的に販売するようになれば、販売の金額を国家の銀行に預けさせて、個人の間で回っていたお金を国家を中心に回るように変えることができると判断したのだろう」と説明した。

また、「市場のせいで『富益富、貧益貧』の現象があまりにもひどくなり、国家にお金が回ってこないため、商売を無くして銀行を生かして経済を回復させようという発想」と言いながら、「国は来年、経済状況が回復すると予測している」と語った。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

だが消息筋は、「(幹部の講演会で)来年の初めから国営商店だけで工業品(生活必需品)を売ると言ったが、正確にいつから、どのような方法で販売するのかは言わなかった」と明らかにした。

更に、「来年から『収買商店(工場や企業所で国家に税金を出して中国の商人の品物を売る商店)も国営商店の品物の価格と同じにしなければならず、違反した場合は商店をなくすそうだ』といううわさもある」と言い、「結論として、今まで個人を通じて販売されていた工業品まで国家が直接販売して、どのような形の個人商売も許容しないということ」と話した。

消息筋は今回の決定について、北朝鮮の住民の間で賛否両論の論争が加熱していると伝えた。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

消息筋は「国営商店を通じて工業品が販売されるという話を一番喜んでいるのは農民たち」と言い、「農民は農産物を捨値で商人に渡して、高い値段で工業品(生活必需品)を買わなければならないという不満が多かったが、今後国営商店で商品を売ることになれば、品物の値段が下がるはずだという期待感が大きい」と述べた。

また、「一方で都市の労働者たちは、市場で商売ができないようになるというので不安に震えている」と述べ、「労働者たちの月給は北朝鮮の貨幣で1500ウォンだが、個人の商売もできないようになったら、労働者の家族の生計は大きな打撃を受けるだろう」と予想した。

更に、「労働者が月給をきちんともらったとしても、今軍隊の冬靴が北朝鮮の貨幣で9千ウォンだが、そのお金でどうやって暮らすのか」と言い、「1カ月の月給が米半キロにしかならない」と打ち明けた。

消息筋は最後に、「労働者たちは『幹部のお腹だけを満たそうとしている』と露骨に不満を言っている」と述べ、「おそらく、来年度は新年の初日から市場で大戦争が起こるだろう」と懸念した。