かつて、北朝鮮では女性がブラジャーをつけるのはタブーだったという。ところが、最近では若い女性を中心にブラジャーは一般的になり、さらに年配女性もつけはじめているという。北朝鮮女性の考え方を激変させた「ブラジャー」が北朝鮮をさらに変化させるのかもしれない。

ブラジャーは「資本主義遊び人風」でタブー

「90年代まで女性がブラジャーをつけるのは『資本主義遊び人風』と見られていた。ところが、2000年以後は外国製ブラジャーが北朝鮮の市場に流入し、また『韓流』の影響もあって30代女性を中心にブラジャーが着用されはじめた」

そう語るのは北朝鮮平安北道の住民。儒教文化が強く、さらに資本主義文化を敵対視する北朝鮮では、ブラジャーも「非社会主義」として見られていたという。しかし、市場主義が発達した2000年以後は「ブラジャー着用」も一般的になり、タブーもなくなったという。

かつては、市場でも下着売り場で売られるぐらいだった。もちろん専門店もなかったが、つける女性が増えるにつれ、サイズもデザインも多様化しはじめた。ある下着商人はマネキンにブラジャーをつけてディスプレイまでして販売しているという。

現在のところ、市場で販売されるブラジャーは5元〜50元(中国元※注釈)と幅広い。洗濯しても型くずれせず、デザインや色がきれいなものほど高い値段がつく。

年配女性もブラジャー

また、年配女性はつけないケースが多かったが、その風潮も徐々に変わりつつあるという。

「一般的になったブラジャーだが、かつては若い女性しかつけていなった。ところが最近では50代、60代女性も市場で買ってつけている。彼女たちも『ブラジャーは女性らしさを強調する進んだ文化』として受けるとめているようだ。また5年ぐらい前なら40代女性は、ブラジャーなしでチョゴリを着て行事に参加したり、市場で商売をしていたが、最近では、町を出歩く時も市場で商売する時も、胸を強調して女性らしさを見せている」(平安北道の内部情報筋)

女性だけでなく男性も「ブラジャー」によって考え方を変えつつある。

「恋人や新婚夫婦の間で互いに下着をプレゼントするケースも増えている。なかには『男尊女卑』ではなく『女尊男卑』だ嘆いて嫌がる男性もいるが、変わりゆく風潮に合わせようとする男性が増えつつあるのは大きな変化」(平安北道の内部情報筋)

たかが「ブラジャー」だが、これを見ても北朝鮮が「資本主義化」していることがよくわかる。

*中国人民元1元は約1350北朝鮮ウォン

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