ニューヨークフィルは続いて、ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」を演奏し、マゼルは曲の説明をした時に“いつか「平壌のアメリカ人」が出るかも知れない”と話し、観客の笑いをさそった。マゼルはまた、平壌市民を意識したように“楽しく、楽しく鑑賞してください”と朝鮮語で語り掛け、会場の雰囲気をやわらげた。
公演後、ニューヨークフィルは、アンコールに応じてビゼーの‘アルルの女’からファランドールをプレゼントし、2番目のアンコール曲だったバーンスタインのキャンディードの序曲の演奏が終わると、観客は一斉に起立し拍手を送った。
その後、ニューヨークフィルが北朝鮮の作曲家チェ・ソンファンが作曲したアリランを演奏すると、始終緊張していた平壌市民の顔がすっかり明るくなった。むせぶ人や涙をぬぐう観客も見られた。
平壌市民はアリランの演奏が終わると、およそ5分間起立拍手をし、「ブラボー」という声も聞こえた。観客は退場する演奏家たちに手を振り、ニューヨークフィルの団員は歓呼する平壌市民に大きく手を振り、マゼルは3度も舞台に上がって観客の歓呼に応えた。
注目された金正日の「電撃登場」は?
今回、ニュ−ヨ−クフィルの平壌公演を生中継したMBCのカメラには、観客の様々な表情はとらえられて視聴者の目をひいた。
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