圧倒的な「弾数」:A-10は大型のハードポイント(兵装吊り下げ点)を多数持ち、1つのランチャーに7発のAPKWSを装填できる。一度の出撃で数十発の精密弾を携行できる能力は、群れをなして襲来するドローン(スウォーム)への対処に最適だ。

低速性能が生む「精度」:最新鋭のステルス機が高速で通り過ぎるなか、A-10は時速300キロ程度の低速で現場に留まり続けることができる。ターゲットポッドでドローンをじっくりと凝視し、レーザーを照射し続ける「狩人」としての適性は、機種本来の設計思想と合致した。

経済的合理性:数万ドルの自爆ドローンを落とすために、200万ドルのサイドワインダー・ミサイルを放つのは「戦術的勝利、経済的敗北」を意味する。A-10とAPKWSのコンビは、コスト面で敵の消耗戦に付き合える唯一の手段となっている。

「戦車の天敵」として生まれたA-10は、50年の時を経て「ドローンの天敵」へとその姿を変えた。APKWS IIという「安くて賢い槍」を手に入れたことで、退役間際の老兵は、最先端のハイテク戦場において再び不可欠な存在へと返り咲いたのである。

【現場からの証言:ドローン・キラーの告白】

「レーダーがないことは、この任務において必ずしも弱点ではない」

そう語るのは、CENTCOM管轄下でAPKWS IIを装備したA-10を駆る、米空軍第124戦闘航空団のパイロット、通称『スレッジ』少佐だ。