韓国の情報機関・国家情報院の次長や大統領補佐官を歴任した羅鍾一(ラ・ジョンイル)氏の著書『張成沢の道』によれば、金慶喜氏はこの頃、病と麻薬、アルコールによって心身を蝕まれ、もはや夫を窮地から救い出すだけの能力を持ち合わせていなかったという。

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しかし同著は、張成沢氏の処刑を報告に訪れた金正恩氏に対し、金慶喜氏がピストルの銃口を向けたというエピソードも紹介している。ピストルは即座に取り上げられ、大事には至らなかったというが、金正恩氏はほうほうの体で逃げ出したという。

金慶喜氏と張成沢氏は大恋愛の末にゴールインしたことで知られているが、金慶喜氏の胸中には最後まで、夫への想いが残っていたということだろうか。

「正恩が毎夜あんなモノばかり…」

北朝鮮では近年、韓国の映像コンテンツや音楽の流入が広がり、若年層を中心に人気が浸透しているとされる。当局はこれを体制の安定を揺るがしかねない「思想的浸透」と位置付け、厳罰化を進めてきた。