情報筋は、欠陥住宅の根本的な原因を、このように語った。

「資材は絶望的に足りないのに、完成期限を決めて急がせるものだから、現場に動員された人たちは、あるものでどうにか仕上げるしかなかったのだろう」

(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

北朝鮮が繰り返してきた「速度戦」の典型例だ。何らかの記念日に「成果」として示すために、無理のある工期を決めて猛スピードで工事を進めさせる。労災事故が多発するがおかまいなしだ。結果として、外観ばかりを重視し、基本的な安全性を欠いた欠陥住宅が量産されることになる。

上述の通り、煙突がきちんと機能しないことは命にかかわる。手抜き工事が原因でマンションが崩壊し、多数の死者を出したこともある。見てくれにこだわるばかりで、国民の生命や安全は二の次なのだ。

(参考記事:「いずれぜんぶ崩壊」金正恩自慢のタワマン、目撃者ら証言