北朝鮮の女子大生200人が送られた「隠微な部屋」での禁断の行為

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北朝鮮で先月27日に開かれた朝鮮労働党中央委員会第8期第30回書記局拡大会議で槍玉に上げられた南浦(ナムポ)市・温泉(オンチョン)郡における「特大事件」。地元の幹部らが工場竣工式の打ち上げで女性をはべらせ、どんちゃん騒ぎをしていたことが金正恩総書記によって厳しく断罪されたのだ。

同様に槍玉に上げられた慈江道(チャガンド)の雩時(ウシ)郡の別の事例では、幹部ら10人が公開処刑されたとの情報があり、温泉郡の幹部はもちろん、一般市民らも「自分にも累が及ぶのではないか」と戦々恐々としている。

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一連の出来事を受けて、北朝鮮国内のレストランから「個室」が消えつつあると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

良く知られているように、北朝鮮は世界最悪の「監視国家」のひとつだ。言論の自由はまるでなく、どこで誰と会っていようとも、秘密警察のスパイが監視の目を光らせており、不穏な言動を当局に密告する。体制批判をしたことでもバレたら、家族もろとも「蒸発」させられる憂き目に遭いかねない。

しかし、いくら厳しく見張ろうとも、どこかに「抜け穴」があるものだ。そのひとつが、飲食店の「個室」なのである。

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当局の監視の対象になっているのは、政治的な言動だけではない。幹部だからといっておおっぴらに贅沢三昧をしていれば、「あのカネの出所はどこだ」と目を付けられ、厳しい監査を受ける。そこで多額の不正蓄財が明らかになれば、政治生命どころか肉体的生命すら奪われる危険性がある。

男女の密会も同様だ。不倫であれ売買春であれ、そうした逢瀬に使える空間は非常に限られている。2020年7月には平壌で、200人もの女子大生が動員されていた組織売春クラブが摘発され大問題になった。その件でも、「現場」となっていたのは飲食店やスーパー銭湯などの個室だった。

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そんな具合だから、北朝鮮当局はこれまでにも繰り返し、個室の撤廃を指示してきた。それでいったんはなくなるものの、時間が経てばまた復活するのだ。

それほどに、北朝鮮社会における「個室」の需要には強いものがあるのだろう。その需要を生んでいるのはほかならぬ、「厳しすぎる監視」だろう。自由を許容しない体制が、国民の中で自由への渇望を呼び起こし、最高指導者の命令を、ことごとく骨抜きにしているわけだ。