北朝鮮は、「小人閑居して不善を為す」という考えが強く、人々が集まって話をすることをとかく嫌う。庶民の数少ない楽しみである飲み会にも繰り返し禁止令を出している。
定期的に会合を持つ場合は、たとえどのような目的であっても、北朝鮮で最もタブーとされる宗派(分派)扱いされ、非常に厳しい処罰が下されるのだ。
(参考記事:金正恩「軍幹部14人を迫撃砲で処刑」またも恐怖の飲み会禁止令)だが、保衛部が他愛もない集まりを政治事件化したことで、主体年号が急に消えたことに対する疑問の声を高めるという、権力者の側から見て逆効果とも言える現象が広まっている。情報筋は次のように伝えた。
「事件が起きてその内訳が伝わると、住民の間では『なぜ主体年号をなくしたのか気になる』との声が上がっている」
「主体年号が消えたことについて何ら説明がなく、そのことについて話しただけで逮捕されたとなれば、人々がさらにおかしく考えるのは当たり前ではないか」