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また、一時的ではあるが学校、病院、商店などの国家施設も運営を中止してしまった。

当時の混乱を覚えている中央も、硬貨への交換を取りやめてしまった。このまま紙幣を使い続けるのはよくないと誰もがわかっているが、下手に手を付けようとすると今回のような事態が起きてしまうのだ。

「今回の硬貨交換で改めて確認されたように、当局への信頼は低く、不安心理が依然として漂っているため、北朝鮮ウォンを中心に据えた貨幣安定化は決して容易ではない」(情報筋)

金正恩氏は、米ドルや中国人民元などの外貨が豆腐一丁買うのも使われるような現状を打破し、北朝鮮ウォンの地位を取り戻し、人々が銀行を利用するようになって、国内のキャッシュフローを把握しようとしている。しかし、地に落ちた北朝鮮ウォンや銀行の信用度が、強制によって回復するものではない。