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韓国の聯合ニュースは4日、国家情報院(国情院)が明らかにしたとして、北朝鮮が7月末に平安北道や慈江道で発生した洪水被害の責任を問い、多数の幹部を処刑した動向があると報じた。

一方、朝鮮日報系のTV朝鮮はこれに先立ち3日、韓国政府当局者の話として「被災地の幹部20~30人がいっぺんに銃殺されたものと把握された」と伝えた。TV朝鮮はこれに先立ち7月11日にも、韓流ドラマなどを見た北朝鮮の中学生30余人が公開処刑されたと報じている。これもまた、韓国の政府当局者が情報源とされていた。

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これがすべて事実ならば、たった2カ月の間に最大で50人ほどが処刑されたことになる。文字通り「血の雨」が降ったと言えるだろう。

ただし、これらの情報にはまだ、「続報」がない。

北朝鮮では過去に、十数人もの幹部がいっぺんに処刑されたとの情報がいくつか出ている。またそこまで多くはなくとも、数人が処刑された状況が、衛星写真により把握された事例もある。

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だから、多数の幹部が処刑されたとの情報については、それなりの蓋然性が感じられる。

それに対し、30人もの中学生が公開処刑されたという情報は、衝撃的に過ぎる。これはこの情報が出た際にも指摘したことだが、TV朝鮮のたった2分の報道は具体性に欠けていて、30人が一度に同じ場所で処刑されたのか、あるいは1週間の間に複数の場所で執行されたのかすら言及されていない。

北朝鮮の閉鎖性ゆえに、そうした情報の確認が難しい状況はある。しかし、第一報を打ってから2カ月もの間、ただの一件も日時や場所を把握できないというのは、過去の例との比較でも考えられないことだ。

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筆者は、TV朝鮮の報道が「現実としてあり得ない」と断定しているわけではない。むしろ、その報道のベースになった何らかの事実は存在し得る。そして、そういした一部の事実だけでも、深刻に問題視すべき性格をはらんでいるかもしれないと考えている。

韓国メディア、とくにTV朝鮮には、取材に全力を尽くして続報を打つ義務があると思う。