ロシア・沿海州からビザ無しで北朝鮮を列車で訪れるテストツアーが行われた。
現地のネットニュースサイトVL.RUによると、今回のツアーは羅先(ラソン)市人民委員会(市役所)の招待で行われ、ツアーに参加したのは沿海地方観光庁長官、旅行会社の代表者、ジンセン・ウォーキング・リーグの参加者だ。
(参考記事:北朝鮮ツアー、北朝鮮旅行は今後どうなる…実は近くて普通に行けるおすすめ北朝鮮ツアー・北朝鮮旅行)今月6日にウラジオストクをバスで出発し、270キロ離れたハサンへと向かい、北朝鮮の列車に乗り換えて20分で北朝鮮の豆満江(トゥマンガン)駅に到着し、さらにバスに乗り換えて40分で羅先に到着した。なお、沿海地方観光局のクレプスキー局長は、今後ウラジオストク、ウスリースクから豆満江、または羅先への直通列車の運転を計画していると述べた。
参加者は4つ星ホテルに宿泊し、朝鮮少年団創立日を祝うダンス、歌、スポーツのイベントに参加した。また、海産物加工場、インスタントラーメン工場、ビール醸造所の見学も行った。旅行会社の関係者は4つのホテル、レストラン、ビーチ、ソ連軍兵士の記念碑などを視察した。
コロナ前、羅先はガイド無しで街歩きができて、北朝鮮で唯一、市場での買い物が可能だったが、今回のツアーではガイド無しの単独行動は許可されなかった。
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旅行代金は宿泊費、食費、交通費込みで5000ルーブル(約8900円)と300ドル(約4万7000円)だった。ページに記載はないが、参加が許されるのはロシア国籍者だけと思われる。
(参考記事:「監獄にいるようだ」ロシア人も逃げ出す北朝鮮観光ツアー)
なお、ツアーの正式な開始は今月28日で、現地の旅行会社「ボストーク・イントゥール」が募集を始めている。3泊4日で代金はテストツアーと同額だ。今月10日、17日出発で平壌、開城(ケソン)、板門店、正方山(チョンバンサン)、妙香山(ミョヒャンサン)を巡る7泊8日のツアーは39000ルーブル(約6万9000円)と1000ドル(約15万7000円)、今月24日と9月16日出発の4泊5日のツアーは20000ルーブル(約3万6000円)と750ドル(約11万8000円)で、こちらはビザが必要となっている。
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