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北朝鮮が、中国に面した咸鏡北道(ハムギョンブクト)羅先(ラソン)の元汀里(ウォンジョンリ)税関のそばに中国人を対象にした「国際市場」をオープンさせたことは既報のとおりだが、その詳しい様子が伝わってきた。

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米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、咸鏡北道の情報筋の話として市場の詳細を伝えた。市場は、赴任したばかりの朝鮮労働党羅先市委員長が、自らの初めての実績作りで立ち上げたものだ。

毎朝午前10時(中国時間午前9時)にオープンするこの市場、北朝鮮の一般の商人は入場できず、国の貿易会社や国営企業が商売を独占し、北朝鮮製の農産品、海産物をお手頃価格で販売している。

中国人はパスポートがなくても公民証(IDカード)さえあれば、旧豆満江大橋を渡って入場できるようになっている。この橋は1938年にかけられたが老朽化が著しく、2016年10月の新豆満江大橋の完成と共に閉鎖されたが、羅先市当局が市場のオープンに向けて補修、再開通させた。

自由貿易市場となっているが、中国人客の行動には厳しい制限が加えられている。市場の周囲は高い鉄条網で覆われており、北朝鮮の人と個別に会ったり、市場の外に出たりすることは禁じられている。

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別の情報筋によると、現地では「海産物への制裁が解除されるのではないか」と期待が溢れ、貿易会社関係者の熱い視線が注がれている。

しかし、今のところ制裁解除の動きはなく、中国の税関は購入量にも厳しい制限を加えているため、訪れる人は多いものの、期待していたほどは売れていないとのことだ。

一時は中国の市場から姿を消していた北朝鮮産の海産物が、最近復活しつつあることを考えると、この市場も中国当局のさじ加減一つで大賑わいになるかもしれない。今後が注目される。