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朝鮮労働党や市人民委員会(市役所)、安全部(警察署)の幹部も、繰り返し「国営銀行や両替所を使え」と繰り返しており、人民班にはヤミ両替を取り締まるための安全員(警察官)まで派遣された。

また、有線ラジオの第3放送では、耳にタコができるほど「国営銀行を利用せよ」と伝えており、法律に違反した人の名前、住所、勤め先での肩書を読み上げている。

しかしまったく効果がなく、人々は相変わらずヤミ両替商を利用している。これはこんな理由からだ。

「ヤミ両替屋は1ドルを1万3000北朝鮮ウォンと交換してくれるが、国営銀行では8900北朝鮮ウォンしかくれない」(情報筋)

北朝鮮の人々は、元々国営銀行を信用していない。下手に利用などすれば、資産が国に筒抜けになってしまう。また、預けることはできても引き出すことが困難なため、国に財産を奪われかねないからだ。2009年の貨幣改革のときに、強制的に預金させられ、財産を奪われたことによるトラウマも生々しく残っている。それに加えてレートも悪い。

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急激なウォン安で、資産を外貨で持とうとする人がさらに増えて、ただでさえ低い北朝鮮ウォンの価値はさらに下がるかもしれない。