北朝鮮・咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によれば、現地で今月中旬、隠れて韓流音楽を楽しんでいた父娘と娘の友人の男女計3人の公開裁判が行われた。最も重い罰を受けた娘は懲役3年の刑を下されたという。
北朝鮮当局による韓流摘発は激しさを増すばかりだ。一方、韓国のKBSは、北朝鮮の某所で行われた公開裁判の映像を入手し、放映している。
その中ではひとりの女性について、次のような罪状が読み上げられている。
「〇〇〇女、25歳。数次にわたり淫蕩な方法で不当な性的関係を持ちながら、社会的物議を醸し、犯罪を強行した」
この女性がどのような罰を受けたかは明かされていないが、恐らくは労働教化(懲役)刑などに処されたものと推定される。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面(参考記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面)
このような「見せしめショー」でさらし者にされる対象者の中には、多数の女性に鬼畜行為を働いた幹部など、罪に問われるべきケースもある。
だが、いま北朝鮮社会でこうした違法行為が増えているのは、多かれ少なかれ経済難が影響しているはずなのだ。追い込まれた女性らの行動が、「見せしめ」にされるような罪であるとはとうてい思えない。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮当局は、公開処刑や公開裁判で、人々に恐怖や恥辱を与えればその行動を統制できると考えているのだろう。ある程度はそのとおりだろう。
だが、そのような行為を数限りなく繰り返してきたのに、いっこうになくならない理由についても、北朝鮮当局は考えて見るべきだ。