また、道党は、中央党経理部から不良品だとの烙印を押されたリンゴを、8号製品を保存する倉庫に入れてはならないとして、道内の育児院、中等学院(孤児院)、戦争老兵(朝鮮戦争参戦者)に配り、残りを道党経理部が処理、つまり売りさばくように指示した。
これを聞きつけた市場の果物商人は、普段なら中央党の幹部しか食べられない献上用のリンゴが市場に入荷すると喜んでいるという。
庶民にとって果物がどれだけ貴重品かというと、物価が高騰する中でも、果物価格が下落していることからわかる。普段の食事もままならないのに、高価な果物に手を出す人はいないのだ。一方で、そんな高級品を頻繁に口にしている人がいる。これが「万民が平等」を謳っている北朝鮮の現実だ。
(参考記事:北朝鮮でコメ価格は高止まりも果物価格は大幅下落)