兵士ら15人「生き埋め」に…金正恩 “残酷ビジネス” の舞台裏

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北朝鮮において金(ゴールド)は、朝鮮労働党の重要な資金源となるため、個人の所有、売買などは認められていない。

もっと言うなら、金は独裁者である金正恩総書記の所有物に等しく、誰も手を出してはならないのだ。

違反者は、死刑を含めた重罪に処されるが、実際は密輸が横行している。その出どころは当然、北朝鮮国内の金鉱だが、当局は横流しと窃盗防止のため、厳重な管理・警備を行っている。

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咸鏡南道(ハムギョンナムド)の栄光(ヨングァン)郡にある、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)第108機械化軍団、通称108訓練所は、様々な「特殊ビジネス」を展開している。白桔梗(ペクトラジ)と呼ばれるアヘン栽培もその一つだ。

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一方で108訓練所は、地元で金鉱も運営している。民間人を雇って採掘させ、部隊の兵士に警備をさせているが、そこで大きな落盤事故が起きた。

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デイリーNKの軍内部情報筋によると、事故が起きたのは今月19日の深夜。新たな金脈が発見され、訓練所は現在行われている冬季訓練そっちのけで、採掘に当たっていた。

坑道では数日前から崩壊の兆しが見られるとの報告があったが、外貨稼ぎ計画(ノルマ)の総和(決算)が迫る中、上層部は「もう数日耐えろ」との指示を下し、坑木も立てずに危険な作業を強いていた。案の定、崩落が起きてしまい、坑道の中にいた作業員3人と、警備担当の兵士12人が生き埋めになり死亡した。

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本来、坑道の中には作業員以外は立入禁止という内部規定があり、警備の兵士は2人1組で坑道の入口で警備を行うことになっていた。しかし、12人はあまりの寒さに規定を破って中に入り、入口から10メートル付近で暖を取っていたところで崩落事故に巻き込まれてしまった。いずれも武装した状態で、自動小銃2挺、弾倉、防毒マスクなども共に埋もれてしまった。

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訓練所は、崩落に巻き込まれ死亡した12人について「冬季訓練中の戦死として処理する」と決め、新たな金脈が発見された坑道には、外部の人間が接近できないように、兵士を派遣して警戒に当たらせている。

事故の報告を受けた国防省の幹部がやってきて現場の調査に乗り出したが、坑道の復旧と、警備に当たる人員の確保を密かに命じただけで、人命救助や遺体収容には全く関心を見せなかったという。

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非現実的なノルマを達成するために、従業員の安全を軽視し、労災死亡事故につながる事例は頻繁に起きている。「人間中心のチュチェ(主体)思想」を掲げる北朝鮮だが、金(ゴールドとマネー)のためなら、人命などどうなってもいいのだ。

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