金正恩が処刑「医大の鬼畜行為」暴露した女子大生の選択

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北朝鮮当局が最近、国内最高の医療人材養成機関である平壌医学大学(以下、平壌医大)に地方医大の在学生を編入させるよう指示を下したもようだ。

デイリーNKの内部情報筋によると、朝鮮労働党中央委員会(中央党)は今月5日、各道教育部に対し、2023年の新学年度に、地方医大の在学生中で成績優秀な者を平壌医大に編入させるべしとする指示を、高等教育省を通じて下した。同時に、平壌医大の在学生の中の成績未達者に対しては退学措置とすることも命じた。

この措置の背景には、今年5月12日から8月10日まで実施された新型コロナウイルス対策の「最大緊急防疫体系」の期間中に露見した、平壌医大生らのふがいない実態があるという。

情報筋によると、この期間、医療現場に動員された平壌医大生の中には、担当医師が基礎的な救急対策と薬物処方を指示してもまともに対処できず、医学専門用語を知らず右往左往する姿を見せた者が少なくなかったということだ。

特に、平壌市の都心部の緊急防疫現場に動員された平壌医大生たちは周囲の目をうかがいながら防疫医療活動に積極的に参加せず、患者の症状に応じて対策が必要な緊急な状況においても「専門分野が違う」などと言って消極的に振舞ったという。

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保健省を通じてこうした実態を把握した党科学教育部は、「平壌医大は2020年11月の事件の後も、いまだ正常化されていない」と判断。1号批准――つまりは金正恩総書記の直接の裁可を受けて、今回の指示を出すことになったのだという。

金正恩氏は2020年11月15日、党中央委員会第7期第20回政治局拡大会議で、平壌医大党委員会の「犯罪行為」を強く批判したことがある。犯罪行為の詳細について北朝鮮メディアは明かさなかったが、大規模で慣例化した不正入学のことだと考えられている。

そうした実態が暴露されたのは同年8月、平壌医大のある女子学生が、自ら命を絶った事件だったとする情報がある。この女子学生は、同大の男子学生4人から「性上納」を要求されるなど、性的虐待を受けていたのだ。

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加害学生4人は中央党幹部の息子で、前述とは別の複数の女子学生にも性的虐待を繰り返していたにも関わらず、親の権力によりもみ消されていた。しかし、命を絶った女子学生の母親が、当局に粘り強く信訴を行った結果、平壌医大の不正は上層部の知るところとなる。

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そして徹底的な調査の末に、加害者4人は処刑、信訴を握りつぶしていた責任者やその家族ら60人が首都・平壌から追放される処分を受けた。まさに死屍累々の展開だ。

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今回の地方医大生の編入措置も、不正入学したと思われる実力未達の学生らの放校処分とセットになっている点から言って、平壌医大に対する粛清の延長線上のものと見るとこができるだろう。