金正恩をもヘナヘナにした「エリート少女」らの禁断の行為

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これまでにも本欄で言及したことだが、北朝鮮の朝鮮労働党法務部は今年4月4日、「反動思想文化排撃法違反少年に対する意見対策案」という提議書を中央に提出。金正恩総書記による1号批准を受けた上で、8日から全国の司法機関、安全機関に対し、韓流コンテンツなどを隠れて視聴していた少年らに対する処罰を緩和するよう指示を下した。

平壌と黄海南道(ファンヘナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、反動思想文化排撃法に違反したとして摘発される人が急増している中で、大量の未成年を思想犯にするわけにはいかないとの党法務部の判断があったという。となみに、同法違反の最高刑は死刑である。

「少年の90%が外部文化に接しているという全国安全機関の調査に基づき、現在の現実を反映した少年対象処理方針を立てる必要があると内部的な結論が下されたことによるものだ」(情報筋)

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北朝鮮の法体系では本来、少年に対しては、成人と同様の法適用は行われないことになっているが、この反動思想文化排撃法の運用に関しては指針が下されておらず、捜査機関により適用がバラバラだった。

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そのため、韓流の主消費層であるこの年代が、捜査機関の点数稼ぎのターゲットとされ、次から次へと逮捕される事態が起きていたのだ。だが、上記の指示が下されたことで、実際に勾留されていた少年少女らが釈放されるケースが見られたという。

平壌の情報筋によれば、集団で南朝鮮(韓国)のミュージックビデオを回し見して船橋(ソンギョ)、楽浪(ランラン)区域安全部(警察署)に逮捕された14歳の少女をはじめとする中学生10人が、予審科による勾留を解かれて釈放された。

ところがその後、この一連の出来事には、上記とは異なる背景があったことがわかってきた。

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デイリーNKジャパン編集部が韓国情報機関の元高位関係者から得た情報によれば、平壌の船橋・楽浪区域安全部に逮捕された少年少女はいずれも、金正恩の「最側近クラス」である朝鮮労働党と朝鮮人民軍幹部の孫たちだったという。

本来なら、安全部の捜査対象になるはずもない少年少女である。それが逮捕され勾留までされてしまったのは、韓流撲滅がまったく上手くいかないことに業を煮やした金正恩氏が、「聖域なき取り締まり」を重ねて強調し、摘発に関わる権力機関を相互にけん制させたからかもしれない。

いずれにしても、さすがの金正恩氏も複数の側近たちからの助命嘆願にへなへなとなり、釈放を命じずにいられなかったのだろう。

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それが冒頭の指示の形で出されたのは、「ほかにも摘発された幹部子女が多数に上る中で、どこまでを罰し、どこからを助けるかの線引きが難しく、さじ加減を誤れば権力中枢に上層部への不満を抱え込んでしまうからではないか」と件の関係者は解説した。

(参考記事:北朝鮮で少年少女の「薬物中毒」「性びん乱」の大スキャンダル

北朝鮮では、幹部の多くが幹部家庭から輩出している。ということは、将来の北朝鮮の幹部たちは大多数が、韓流ファンによって占められるというワケだ。