エリート女子大生も犠牲…北朝鮮医大「鬼畜行為」で死屍累々

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北朝鮮の医大で大規模な入試不正が発覚し、受験生やその親が激しく抗議するなどの騒ぎになっている。これに対して当局は、大々的な調査に乗り出した。江原道(カンウォンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

北朝鮮では通常、2月初旬に大学入学試験が行われ、3月初旬に合格者の名簿が貼り出され、入学証書が個別に伝達される。ところが、不合格となった受験生やその親は、「成績優秀なのに落ちるはずがない」と入試が公平性を欠いたものだと訴え、怒りをあらわにした。中でも元山(ウォンサン)師範大学、医科大学の受験生に問題を訴える者が多く、「不正が横行している」と声を高めているとのことだ。

情報筋によると、朝鮮労働党江原道委員会(道党)の教育部に受験生からの信訴(告発)が数多く届き、医科大学と師範大学の受験者からのものが多かった。

北朝鮮で医大は、不正の温床になってきた。

北朝鮮の大学は現在、コネとカネがなければ入学が困難な状況となっているが、中でも平壌医大は入学が極めて困難な上に、医師免許の取得、卒業後は各地の病院幹部への道が約束されていることもあって卒業も難しく、在学生は学内の朝鮮労働党委員会と教授に日常的にワイロを納めることを強いられてきた。

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また2020年8月には、平壌医大のある女子大生が、自ら命を絶つ事件があった。この女子学生は、同大の男子学生4人から「性上納」を要求されるなど、性的虐待を受けていたのだ。

(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

加害学生4人は、中央党幹部の息子で、初級中学校に通っていた10年前、市内の平川(ピョンチョン)区域で女性に強制的に売春をさせていた事件も起こしていた。大学在学中には、前述とは別の複数の女子学生にも性的虐待を繰り返していたにも関わらず、親の権力によりもみ消されていたのだ。

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しかし、命を絶った女子学生の母親が、当局に粘り強く信訴を行った結果、平壌医大の不正は上層部の知るところとなる。

同年11月15日に開催された朝鮮労働党中央委員会(中央党)第7期第20回政治局拡大会議で金正恩党委員長(当時)は、平壌医大で「重大な形態の犯罪行為」があったとして、厳しく批判。徹底的な調査の末に、加害者4人は処刑、信訴を握りつぶしていた責任者やその家族ら60人が首都・平壌から追放される処分を受けた。まさに死屍累々の展開である。

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しかし、こうした大学の腐敗は、今も同様にはびこっている。冒頭で述べた入試不正も、元山に限ったことではなく、首都・平壌の最高学府でも起きているのだ。