北朝鮮の21歳美女が告白した「駅前ハニートラップ」の手口

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北朝鮮の駅周辺には、「待機宿泊」と呼ばれる民泊が数多く存在する。停電などで運転見合わせや遅延が多発する中、列車を待つ間に食事や休憩、宿泊するための施設で、売買春の温床ともなっている。

このような宿泊施設が多数できた背景には、国営の宿泊施設の数が非常に限られている上に、公務で出張する人でなければ泊めてもらえないという事情があるが、売春が行われている点では待機宿泊と変わりない。

(参考記事:銭湯や民泊で…北朝鮮で「性売買」の低年齢化が深刻

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の30代軍官(将校)が、任務遂行中に咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)駅前旅館に宿泊したのだが、女性を部屋に連れ込んだことから、大変なトラブルに巻き込まれてしまった。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

この軍官は先月30日、利用予定だった列車が翌日の午後になるまで到着しないこととなり、寒空に露宿するわけにもいかず、駅前旅館に宿泊することにした。旅館前で客引きから声をかけられ、21歳の美貌の女性を連れて、チェックインした。

そして翌朝。旅館の職員は、軍官がチェックアウトしたものと思い、部屋に別の客を案内したところ、軍官が倒れているのを発見。軍服、軍靴など軍から支給されたものや私物に加え、バッグまで消え去っていたことから、盗難事件であると判断し、すぐさま安全部(警察署)に通報した。

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咸鏡北道安全局は、通報から8時間後にこの女性を逮捕。取り調べに対して、彼女は次のように犯行の一切を自白した。

それによると、彼女は売春組織の親玉とグルになって、強力な麻薬性睡眠剤を入れた飲み物を軍官に飲ませ、1分後に気を失ったのを見計らって、所持品すべてを盗み、軍服と軍靴は市場の中古品売り場で売り払い、証拠隠滅のため、軍官の身分証とバッグ、中に入っていた書類は、台所のかまどで燃やしてしまった。

(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

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問題になったのは、この書類だ。内容は不明ながら、極秘扱いの機密文書だったのだ。軍の保衛部(秘密警察)はこの軍官を勾留し、取り調べを行っている。また、女性や売春組織の親玉も極刑に処すべきだと激怒している。

しかし、せいぜい1年の労働鍛錬刑(懲役刑)で済まされるだろうというのが街の噂だ。過去には、関連者複数が処刑された組織売春事件もあったが、これは金正恩総書記がかかわっていたためで、今回の事案には適用されないようだ。

一方の軍官は、機密文書紛失に加え、軍事任務遂行中に買春を行ったかどで、軍法により重い裁きが下されるだろうと情報筋は伝えた。

(参考記事:金正恩が激怒「女子大生クラブ」で死刑連発…風紀取締を強化