北朝鮮の高位幹部たちの間で、金正恩総書記が新型コロナウイルスのワクチン接種を受け、強い副反応が出たとする噂がささやかれているという。
デイリーNKの内部情報筋が伝えたところによると、「(金正恩氏は)5月、地方の特閣(別荘)でワクチン接種を受け、高熱や嘔吐など強い副反応が出たため、しばらく静養を余儀なくされた」というのがその内容だ。また、金正恩氏と直接会う高位幹部100人余りもワクチンを接種したとされているという。
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北朝鮮メディアの報道によれば、金正恩氏は5月5日に軍人家族芸術サークルの公演を鑑賞。その後、6月4日に朝鮮労働党中央委員会第8期第1回政治局会議を主宰するまで、公開活動の空白期が生じている。
噂ではまた、金正恩氏が副反応のリスクを冒してまでワクチンを接種したのは、経済難を打開するため中国の習近平国家主席との会談を希望しているためで、条件が整えば、米国とも対話する意向を持っているからだとされているという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮は7月までに、ワクチンの共同購入・配分のための国際協力プロジェクト「COVAXファシリティ」を通じて調達する予定だったアストラゼネカ製ワクチン約200万回分について、副反応を懸念して受け入れを拒否。ほかのワクチン調達を模索しているが、導入が遅れていると見られている。
一方でこれに先立ち、中国が今年初め、一定量のシノファーム製ワクチンを北朝鮮に提供したとの情報がある。