女子大生40人が犠牲…北朝鮮幹部「鬼畜行為」で見せしめ

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北朝鮮の黄海北道(ファンヘブクト)にある沙里院(サリウォン)工業大学で、とんでもない醜聞が発覚した。

デイリーNKの現地情報筋によると、先月17日、沙里院サッカースタジアムである中年男性の公開裁判が行われた。男性は、同大学内の朝鮮労働党委員会の書記である50代の朴氏。かけられた容疑は、女子学生らに対する権力型性暴力である。

当局の調べによると、朴容疑者から性暴力の被害に遭った女子学生は40人以上、また同容疑者と不倫関係にあった女性も10人以上に上るという。不倫関係と言っても自由意思での恋愛感情によるものではなく、朴容疑者が権力を武器に強引に迫ったものだと思われる。

北朝鮮ではこのところ、大学生など若い女性たちがこうした犯罪の被害に遭う例が後を絶たない。

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国連制裁と新型コロナ禍で経済難が加重する中、北朝鮮当局は末端機関に課した上納金ノルマを引き上げていると見られる。そして、そのしわ寄せはより末端へ――大学であれば学生たちに向かう。

また、党書記は大学内で、総長や教授を上回る権力者だ。立場の弱い学生が、党書記からの強要に抗うのは難しい。

情報筋によれば、朴容疑者の悪行はある大学2年生の告発により発覚した。そんな勇気ある告発も、以前なら党書記の権力によりもみ消されたかもしれない。しかし

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黄海北道の党委員会は、4月に開催された第6回党細胞書記大会の閉幕演説で、金正恩総書記が言及した「反社会主義・非社会主義との掃討戦」に関わるものだとみなし、調査に乗り出したという。

その結果、朴容疑者は性暴力のほかにも、収賄の容疑で逮捕・起訴されることになった。つまりは金正恩氏の指示を徹底する上での「見せしめ」である。公開裁判には沙里院工業大学の教職員だけでなく、沙里院市内の別の大学や高校などから3000人が参加して行われ、朴氏には8年の労働教化刑(懲役刑)が言い渡されたという。

情報筋は「最高指導者が自ら掃討戦を求めただけに、忠誠競争で生き残るため、司法当局はこうした捜査に力を入れるだろう。そのため幹部たちはもちろん、一般市民の間にも緊張した空気が漂っている」と語った。