暗がりに潜む金正恩の「処刑部隊」…中朝国境が緊張

中国と隣接する北朝鮮の北部国境地帯では新年から、国家保衛省の検閲が行われるとともに警戒が強化され、緊張した雰囲気が漂っていると現地のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。

朝鮮半島の最高峰・白頭山(ペクトゥサン)が位置する両江道(リャンガンド)の中朝国境地帯では、最低気温が氷点下21.6度を記録するなど、酷寒の日々が続いている。そのような中で行われている検閲と強化は、一体の空気をいっそう寒々としたものにしているという。

両江道の情報筋は韓国デイリーNKの電話取材に対し、「国境地域に派遣された国家保衛省の検閲隊は、いつになく厳しい監視体制を敷いている」と述べた。新年に当たっての事件・事故の防止キャンペーンのレベルを超え、非常に緊張した雰囲気を醸し出しているとのことだ。

国家保衛省は、政治犯に対する拷問や公開処刑を担当してきた、泣く子も黙る秘密警察である。4人1組や2人1組で構成された同省の警戒巡察隊は、森の中の暗がりや断崖の隙間にも潜み、国境近くを行きかう人々を監視しているという。

(参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

情報筋は「年末に検閲が行われても、新年の祝日を迎えると総括されて撤収するのが一般的だが、今年は新年にも緊張を緩めていない」と述べた。

国家保衛省がこのような警戒態勢を取っているのは、金正恩党委員長が昨年末に開かれた朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会で、「戦略兵器の開発もより活気を帯びて推し進めるべきである」と主張。続けて「世界は遠からず、朝鮮民主主義人民共和国が保有することになる新しい戦略兵器を目撃することになるであろう」と宣言するなど、強硬路線の回帰を鮮明にしたことと無関係ではないだろう。

北朝鮮当局は従来から、米国や朴槿恵前政権時代の韓国当局が、「最高尊厳(金正恩氏)の声明を狙ったテロを計画してきた」などと主張してきた。その真偽のほどはさておくとしても、北朝鮮が再び大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発のまい進し、米国が「もはや手に負えない」と判断するに至れば、金正恩氏を除去しようとの誘惑が頭をもたげるのは必然的なことだ。

それに対し、北朝鮮当局が敏感になるものまた当然のことで、今後しばらく中朝国境地帯では、このような厳しい警戒監視が続くものと思われる。

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