そこで、トランプ米大統領は日韓を仲裁する姿勢を見せ始めているが、問題の背景には韓国の内政が複雑にからんでいるだけに、どれだけ効果があるかは未知数だ。
(参考記事:日韓「レーダー照射問題」の背後にある韓国政治の闇)また、日韓の葛藤は中国に得をさせ、米国に損失を与えるだけでは済まない。5月に北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射した際の対応に見られるように、トランプ政権には射程の短い弾道ミサイルの廃棄を重要視しない姿勢もうかがえる。自国に届く大陸間弾道ミサイルさえ規制できれば、韓国や日本をとらえるものについては後回しにする可能性が高いのだ。
北朝鮮としても、軍の内部的な混乱が進んでいる今、最低限の国防力を維持するため弾道ミサイル戦力の維持に固執するはずだ。
(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)
この点で米国に安易な「手打ち」をさせないためには、日韓の一致した声が重要なのだ。