韓国青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は18日、日本政府による半導体関連素材の輸出規制措置を受けて、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の見直すこともあり得ると言及すると、米国務省がすかさずこれをけん制した。
同省の報道官は同日、米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、「韓日のGSOMIAを全面的に支持する。これは、北朝鮮の最終的で完全に検証可能な非核化(FFVD)を達成し、地域の安定および平和を維持するための重要な手段」だと強調したのだ。
これは、日韓の摩擦を安全保障問題にまで広げることは「やめておけ」という米国からのメッセージと言える。ただ実際のところ、日韓の葛藤はすでに安保分野にも及んでしまっている。
(参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は)朝日新聞の21日付の報道によれば、「複数の米政府関係者によれば、米政府内では日韓の対立が激化すれば、米国の国益にも影響を与えかねないという強い懸念がある」とのことだ。「米国にとってアジア太平洋地域で最も重要な同盟国同士の日韓が安全保障面でも対立を深める事態になれば、米国の覇権が弱まり、『結果的に中国が得をする』(米政府関係者)という危機感が広がっている」のだという。