「幸運な一部の人だけが、新義州の郊外に新たな居住地を得られるだろう。あとの大部分は平安北道からも出され、まったく縁のない土地に追いやられるはずだ」(前出・脱北者)
だが、こうした行いが過去にも繰り返されていたとは言っても、なし崩し的な市場経済化の中で大なり小なり私有財産を持ち、生き方の自律性が高まっている最近の北朝鮮国民である。強制移住で生じた不満は後々までため込まれ、いずれ体制を脅かす火種にならないとも限らない。
またそれ以前に、経済制裁下での難局の中で、大規模な都市再開発が本当に可能かどうかが問題だろう。