だがいずれにせよ、大規模な都市再開発には老朽化した建物の解体が大量に行われるため、強制退去させられる住民から反発が出る。当局としては、「不純分子の追放」をそうした反発を抑え込む口実として利用する考えもあるのかもしれない。
北朝鮮で幹部の地位にあった脱北者は「過去にも、当局の必要に応じて住民を追放することがしばしばあった」とし、「1960年代に平壌市の人口過密が問題になった際にも、『疎開事業』の名の下に、相当数の住民を追放した。2000年代初頭に羅先(ラソン)市が特区として開発される際にも、薬物犯罪者や不純分子の追放を行っている」と述べた。
では、追放された人々はどうなるのか。