米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国の公安当局は今月の初め頃、中朝国境地帯にある長白朝鮮族自治県で北朝鮮の覚せい剤密輸組織を一網打尽にした。そして公安当局の調査により、密輸組織メンバーが北朝鮮の国家保衛省の要員たちであったことが明らかとなり、両国間に緊張が走っているという。
国家保衛省は、拷問や公開処刑などを行いながら、金正恩党委員長の恐怖政治を支える秘密警察である。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)金正恩氏の「親衛隊」とも言える国家保衛省が、組織ぐるみで覚せい剤密輸に関わっていたとすれば、北朝鮮国内での薬物汚染とは次元の違う重要性を帯びることになる。
(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち)RFAの現地の情報筋によると、逮捕された密輸組織のメンバーは、脱北した国家保衛省幹部を追跡するため中国に派遣された同省の要員たちだったという。