北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの寂しく憂鬱な日々

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対北朝鮮制裁により開店休業状態が続き、昨年から営業再開にこぎつけた中国の北朝鮮レストランが、昨年末から今年にかけ客数の減少で苦戦していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

北朝鮮との国境に面した中国・丹東市のある住民はRFAに対し、「丹東に10店以上ある北朝鮮レストランのうち、夜に公演を行っているのは規模が最も大きい柳京食堂だけだ」と語っている。

北朝鮮といえば、女性従業員らの歌と踊りの公演がカンバンである。中にはアイドル並みの美貌を誇るウェイトレスもいる。

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彼女らが公演を行わない理由は、ひとつしかない。公演を見せる客がいないということだ。北朝鮮レストランのウェイトレスは、祖国の商業大学でサービスや芸術公演の専門教育を受けた女性たちであり、さぞや憂鬱な日々を過ごしているに違いない。

(参考記事:20代美人ウェイトレスを直撃…「北朝鮮レストラン」の舞台裏

前出の住民は「北朝鮮レストランは客が多い場合には、ランチとディナーの両方の時間帯に公演を行う。これまでは、客が多くないランチタイムには公演を省略し、夜の時間帯にのみ行っていた。ところが最近では、夜の時間帯でさえ客が揃わず、公演を省略してしまったているようだ」と述べている。

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瀋陽の北朝鮮レストランも事情は似ており、複数ある店のうち「平壌館」が夜の時間帯に公演を行っているだけで、残りのレストランはほとんどが公演を省略していると、現地の情報筋が明らかにした。

瀋陽に居住する韓国人の集まりである瀋陽韓人会の関係者はRFAに対し、「すでに北朝鮮と中国の関係がほぼ完全に回復していることを考えると、北朝鮮レストランを訪れる客が急減したのは、政治的要因のためではないだろう。あえて理由を探るなら、中国の景気が良くないうえ、北朝鮮レストランの値段が、中国のレストランや韓国系の飲食店に比べて途方もなく高いという点を挙げることができる」と指摘した。

一方、丹東の別の情報筋は「客が少ない北朝鮮レストランの中には、女性従業員を中国のレストランに派遣し、日当を稼ぐアルバイトをさせているところもある」とし、「しかし3人一組での派遣を希望しているうえ、大卒の高学歴者だからと中国人従業員より30%程度高い賃金を要求するので、仕事を得ることもままならない実情だ」と説明する。

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この情報筋はまた、「北朝鮮レストランを訪れる客は、ほとんどが好奇心で『1回行ってみよう』と考えている人々なので、観光客が増える4月以降でなければ、客足の回復は見込めない」と指摘する。

さて、冬は厳寒に見舞われる中朝国境もそろそろ暖かくなってくる時期だが、北朝鮮レストランにも「春」の訪れはあるのだろうか。

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