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世宗研究所のチョン・ソンジャン首席研究委員は、本紙との通話で「金正日氏は保守的な人選を好み、高齢層に対する配慮から行われた」と話した。

朴氏の抜擢は、金正日氏の配慮だけでなく、公式登場した金正恩氏の後継体制を安定させるうえにおいて必要という判断かもしれない。平安南道平原郡の生まれの朴氏は、党員を再教育する機関の中央党学校を卒業、咸鏡南道の党第2秘書から平壌市党組織秘書、党副部長、党部長を歴任した。党組織を再整備する役割が求められていた可能性もある。

さらに朴氏は政治的な野心がない人物で、金正恩の後継を公式化した9月の党代表者会で抜擢されており、権力争いの結果とは判断し難い。

朴氏の死亡については、北朝鮮が死因を明確にしていることから、権力闘争による死亡の可能性は低いと見られる。死因を明らかにしたのは、金正日氏から金正恩氏への後継体制を構築する過程で、権力闘争が疑われる外部からの観測を避けるためだと思われる。

しかし、李済鋼氏については、暗殺の可能性は拭いされない。張成沢氏と政敵だっただけでない。「李済鋼氏は強硬な性格で、敵対的関係にいる人物は多かった」(チョン首席研究委員)からだ。