コチェビの中には、生き延びるために窃盗などの犯罪に手を染め、半グレからヤクザに「成長」していく例も見られるとされる。それでも生き延びられたのなら、まだマシな人生と言えるのかもしれない。
(参考記事:【実録 北朝鮮ヤクザの世界】28歳で頂点に立った伝説の男)前述したとおり、北朝鮮当局は最近、孤児たちの処遇改善に力を入れているとされ、一部で成果が上がっている様子も伝えられている。金正恩党委員長の政権の特徴のひとつは、同氏の妹である金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長をはじめ、女性幹部の活躍が著しいことだ。
男尊女卑の激しい北朝鮮では、かつてなかったことだ。もしかして児童福祉の改善にも、このような特徴が影響しているのだろうか。仮にそうなら、金正恩氏のリーダーシップの肯定的側面であると評価できるだろうが、これまでの状況が状況だっただけに、行くべき道はまだまだ長いと見るべきだろう。
(参考記事:北朝鮮で児童への性犯罪が深刻…「表面化していないだけ」)