「脱北者は中国で身分が保証されないので、仕事をしてもまともに賃金がもらえず、病院にも行けない。中国は資本主義式に生活しているので、カネがない人は差別と蔑視で人間扱いされず、人生の落伍者として生きるしかなかった。性的に搾取されることも多い。一方でわが共和国(北朝鮮)は日々発展していて驚いた」
続いて担当の保衛員(秘密警察)が、「この女性は祖国の懐が懐かしくなり帰国した、政府はこのような人たちに罪を問わず、許して受け入れている」と締めくくるという流れだ。
講演会に出席させられた人々の関心は、「中国での地獄のような生活」ではなく別のところにあった。