また、北朝鮮は3月22日で弾道ミサイルの発射に失敗した際、発射する前の運搬中か、ミサイルを立てる段階で爆発したとされている。米ジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイト「38ノース」は、同月28日に撮影された、東海岸の元山(ウォンサン)にある葛麻(カルマ)空港の衛星写真を分析。その結果、ミサイル発射台に向かう2本目の滑走路において、110メートル大の爆発の跡が確認されたのだ。
さらに、2016年10月20日にも、ムスダンと見られる中距離弾道ミサイルの発射実験が失敗に終わっており、このときには直後に起きた火災によって移動発射台が燃えたことがわかっている。いずれも人命被害は確認されていないが、兵士らが犠牲になっていたとしても不思議ではない。
そもそも北朝鮮では、このような人災が繰り返し起きている。
ミサイルの発射実験の場合、それは軍事作戦として行われるので、民間の事故と同様に語るのは的確ではない、との意見もあるかもしれない。しかし、国家の能力不足を国民の生命で埋め合わせているという点において、本質的に同じ問題であると筆者は考える。