中国国内の北朝鮮レストランが、営業再開に向け準備中であると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

中国は昨年9月の段階で、国連安全保障理事会の制裁決議2375号の採択(9月12日)から120日以内に北朝鮮企業と合弁企業を閉鎖すると決めていた。これを受け、一部はアイドル並みの美貌を備えたウェイトレスで人気だった北朝鮮レストランも、閉店が相次いだ。

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しかし中国の丹東に駐在する北朝鮮の貿易関係者がRFAに語ったところでは、瀋陽市内にある大型北朝鮮レストランの「牡丹(モラン)館」が、7月から店内を改装するなど再開準備を急いでいるという。

「牡丹館は閉店の際、店舗の改修のためと周囲に説明していたが、実際には中国政府が従業員へのビザ延長を拒むなど圧力をかけてきたからだ。しかし中国とわが国の首脳会談が今年だけで3回も開かれ、両国環境が目に見えて改善する中、帰国した従業員らのビザが発給され、現地に残っていた一部従業員のビザも延長された」(貿易関係者)

昨年10月に採択された制裁決議2375号は、国連加盟国に対して北朝鮮労働者の就労許可の更新を禁じている。また、昨年12月に採択された制裁決議2397号は、現在滞在中の北朝鮮労働者を2019年末までに帰国させることを義務付けている。

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中国政府のビザ発給拒否はこれに対応したものであり、この制裁決議は依然として有効だ。しかし今年3月30日には、約100人の女性が複数台のバスに分乗し、北朝鮮の新義州(シニジュ)から国境の橋を渡り丹東で下車する様子が目撃されている。また4月には、吉林省延辺朝鮮族自治州の和龍に、北朝鮮女性400人が現れた。いずれも中国に派遣された北朝鮮労働者と思われる。

中国が対北制裁を緩和しているのは、厳然たる事実なのだ。

北朝鮮当局はこの間、海外からのレストラン撤退による外貨収入の減少を補うため、中国に美人女子大生を派遣するなどして糊口をしのいできた。

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それでも、得意客だった韓国人の団体ツアー客が、自国政府からの呼びかけに応じて北朝鮮レストランの利用を自粛するようになったため、いずれにせよ営業実績は振るわなかった。しかし、それは北朝鮮と対決姿勢を取っていた朴槿恵前政権下でのことだ。現在の文在寅政権は、いずれ機会をとらえて、自粛呼びかけの解除をアナウンスする可能性もある。

どうやら、北朝鮮レストランが完全復活する日は、そう遠くはないようだ。