ローコック氏によれば、国連が今年3月、北朝鮮支援のために1億1千100万ドルが必要であると明らかにした後、4カ月間で集まった資金はその10分の1に過ぎないという。
金正恩党委員長が推進した核兵器開発は、抽象的な意味ではなく、具体的な形で国民の生活にダメージを与えている。そのような犠牲の上でなした米朝首脳会談は、決して「偉業」として歴史に記録されるべきではなかろう。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。