当局は4日になって、乱闘に関わった49人を連行したものの、いずれも合法に滞在していることを示す書類を持っていたため、即日で釈放した。なぜ乱闘が起きたのか、負傷者が何人いたのかなど詳細は明らかにされていない。
乱闘の一方の当事者であるタジキスタンの労働者たちも、環境に恵まれてはいないようだ。
ソ連崩壊後の1991年に独立したタジキスタンは、旧ソ連を構成していた15の共和国の中で最も貧しい国だ。人口870万人のうち、150万人がロシアに働きに出て、その収入はGDPの約半分に達する。
(参考記事:「良心を捨て、狼のように生きろ」北朝鮮ヤクザの無慈悲な戦い)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。