北朝鮮当局がとくに目の敵にしているのは韓流ドラマ・映画のようだが、音楽ももちろん、取り締まりの対象になっている。
法治主義などほとんど存在せず、権力者がやりたい放題の北朝鮮において、最高指導者が韓流アイドルを国内に招き、その公演を見て、直接会いに行って記念写真を撮ったこと自体は、驚くほどのことではない。
しかし、この事実は間違いなく北朝鮮の人々、とくに若者たちには影響を与える。とくに、北朝鮮の社会主義経済がそこそこ機能していた時代も知らず、物心ついたときから市場経済の競争原理に触れてきた20代前半より若い世代は、体制に対する感謝の念などまるで持ち合わせておらず、自立心が旺盛だとも言われる。