ソウルで開かれた公演のフィナーレでは、ソヒョン氏が舞台に上がり、北朝鮮の芸術団団長である玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏と熱い抱擁を交わした。韓国の芸術団派遣は、北朝鮮側に対する返礼でもあることから、ソヒョン氏が訪朝するのは自然な流れだろう。
加えて韓国側は、PSYさんの訪朝を望んでいるという。江南スタイルのPVで知られているPSYさんは韓流スターの代表格の一人であり、欧米でも知名度が高い。
世界的な韓流スターが北朝鮮で公演すれば、韓国としては「交流行事は大成功」であると胸を張れる。しかし、北朝鮮としてはPSYさんをすんなり受け入れることは出来ないようだ。その理由として、やはり「韓流」に対する警戒心がある。
北朝鮮は自国の文化芸術を最高のものとしており、韓国に限らず資本主義社会における文化を「退廃的」と非難する。とりわけ金正恩氏は「韓流」を目の敵にしている。韓流を取り締まるために組織された「109常務」というタスクフォースは、韓流ビデオのファイルを保有していたという容疑だけで、女子大生を拷問し、悲惨な末路に追い込むほどだ。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)