北朝鮮にはかつて、銀河水(ウナス)管弦楽団という音楽グループがあった。金正恩党委員長の妻・李雪主(リ・ソルチュ)氏がかつて所属していた楽団だ。金正日総書記によって2009年に創設された同楽団は、精力的に公演活動を行っていたが、2013年に突如として解散させられる。
そして同年8月、日本と韓国のメディアは、ポチョンボ電子楽団の元人気歌手でありモランボン楽団の団長である玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏が処刑されたと報じた。これは誤報だったが、銀河水管弦楽団などの有名芸術団メンバーが公開処刑されたのは事実とされている。
脱北者で韓国紙・東亜日報の名物記者でもあるチュ・ソンハ氏が昨年8月31日、自身のブログで興味深い記事を公開した。
ソルチュ氏が正恩氏のパートナーとして選ばれた際、彼女が所属していた銀河水(ウナス)管弦楽団の同僚や友人ら数人が、ソルチュ氏に「元カレ」がいたことを示す「証拠写真」を回し見した。これが、北朝鮮当局の知る所となり、公開処刑にまで発展したというのだ。
(参考記事:金正恩氏「美貌の妻」の「元カレ写真」で殺された北朝鮮の芸術家たち)