平壌のデイリーNK内部情報筋によると、「今回、韓国に派遣される保衛員の選抜は以前にもまして徹底して行われた」という。やはり、国際社会からの経済制裁下にある厳しい局面を転換させるための五輪参加だけに、万が一にもトラブルが起きないよう、北朝鮮当局も万全を期しているのだろう――と、思いきや、それとは別の事情もあるという。情報筋が続ける。
「保衛員にとって、韓国は実にオイシイ派遣先なのです。団員の携行品として高価な支給品が出るし、現地での監視を厳しくこなせば出世につながるかもしれない。またそれ以前に、彼らは一様に韓流ドラマにハマっているのです。彼らは韓流ドラマのDVDなどを摘発するのが仕事なのに、住民から取り上げたものを夢中で見ながら、韓国への憧れを膨らませている。そのため韓国行きの『ワク』を勝ち取るべく、保衛員らと担当幹部の間でワイロが乱れ飛ぶのです」
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは… )