情報筋によると、取り調べ担当者は最近になり、容疑者に「カネはあるか?」「なければ死ぬぞ」と露骨にワイロを要求するようになっている。
国境地帯の保衛部と保安署は、韓国や中国に電話をかける人からワイロを徴収することで生計を立ててきた。また、そのような利権構造が、地域経済を潤してもきた。
ところが当局は昨年から、金正恩氏の指示に基づき、国境警備を強化した。そのため密輸も違法通話もいっそう困難になり、違法行為を行う人が減ったため、ワイロによる収入も少なくなってしまった。北部国境地域の経済の柱である密輸を抑えつければ、ただでさえ国際社会による制裁で青息吐息の地域経済はさらに深刻な打撃を受け、社会不安に陥る危険性もある。