このとき彼らは、軍事境界線からわずか2メートルほど北側にいた。彼らの左手に見える建物は、かつて北側の中立国監視委員会が会議場としていたもので、現在は使われていない。軍事境界線をまたぐ形で立っており、半分は韓国側に位置する。
呉氏が全速力で走り去ると、追撃兵のうち3人は後方へ下がったが、「伏せ撃ち」の1人はなお、呉氏を追いかける動きを見せた。南へ駆け出したこの兵士は一瞬、建物よりも南側へ入り、慌てて戻っていった。呉氏がジープを捨ててからここまで、約27秒。銃撃は12~13秒で、その間に40発余りの銃弾が発射された。
(関連記事:駆け出す兵士に追手が銃撃…国連軍が北朝鮮兵亡命の映像公開)この間、北朝鮮軍は2つの停戦協定違反を犯している。