金正恩氏がトラックを運転して吠えた「これは奇跡だ!」

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

市場経済が拡大すれば、ヒトや商品の移動も活発化する。しかし北朝鮮の公共交通インフラ(主として鉄道)は、電力難のためまともな運行が期待できない。現在その穴を埋めているのが、トラックやバスなどの交通手段なのだ。つまり、北朝鮮が制裁を生き延びるにはトラックの十分な供給が必要なのだ。しかも、制裁は車両の輸入も難しくしている。

つまり、金正恩氏は「クルマ好き」だからこの企業所を視察したワケではなく、そこで発した「企業所の改築近代化」の指示にも、それなりに重要な意味が込められているのである。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記