前回のコラムでは北朝鮮の天安艦攻撃と金正日の変化した生存戦略に言及した。
金正日政権は朝鮮半島軍事で緊張と混乱を引き起こさなければ、暮らす方法がない。どんな術を使ってでも混乱を起こしてこそ暮らす道ができる。自身の政権生存に向けた『方法』は金正日が最も自信を持っている『専攻』から選択される。
金正日の最大の武器は核などの軍事力という事実は皆が知っている。そして金正日は軍事力で韓国の弱い部分を集中して叩く必要がある。韓国の最大弱点は何か? それは『平和』だ。平和を守ってこそ経済の安定と中産層の拡大によって社会安定を維持している韓国の立場が最大の弱点である。
現在の東アジアの平和を破る事で利益の出る国は北朝鮮の他はない。
北朝鮮に対峙し世界最大の軍事力が密集している韓国、また、中国共産党政権は軍事外交的に中国大陸の周辺が安定してこそ、国内政治の安定が保たれる。米国も終わりの無い対テロ戦を行い疲労が累積している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面今、中国が当面している最大の問題は階層・民族・貧富・都農・地域・世代間格差だ。一言で『階級葛藤』の可能性を内包している。中国共産党の立場としては、文化革命や天安門事態のような事件が再び発生するならば、考えたくも無い悪夢だ。『調和がとれた社会』(和諧社会)は中国共産党が安定的な政権維持の絶対条件である。
この様な状況で国境線周辺が不安定になる事を中国共産党は極度に警戒する。現在の中国大陸の国境線の中、最も脆弱な地域は北朝鮮だ。
しかし、金正日政権は朝鮮半島で混乱を起こし、『東アジアに安保不安』を引き続き維持しなければならない。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面金正日の新冒険主義戦術も同じ内容である。これまでの朝鮮半島の軍事緊張の水準と強度をより高めていくことであり、核開発を媒介とした生存戦略から直接的な対南挑発戦略に転換したということだ。
勿論、北朝鮮の対南挑発が全面戦争を想定しているとは言いがたい、米韓連合の軍事力が存在しており、中国も朝鮮半島の安定化を望んでおり北朝鮮が戦争を起こすのを猛烈に反対している立場だ。
しかし、問題は対南挑発の他に金正日が選択できる他の生存代案がないということだ。3次核実験の主張もあるが、1、2次を終えている段階で3次実験が効果があるだろうか? 3次実験から金正日が具体的な利益を得ることができるかも未知数だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面金正日が新冒険主義戦術を選択しなければならない理由は、依然として北朝鮮の内部事情からだ。
金正日の至急な問題はドル、食糧、エネルギーの3難問題だ。既に20年を越えた古い難題だ。この3難に加え90年代初めにはなかった新しい難題が登場した。それは市場拡大と情報化による『住民の民心』だ。90年代以前は『民心』=『首領心』であり『党心』だった。首領