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北朝鮮北部で19日午後、7階建てのマンションが崩壊し、20人以上が死亡、数十人が負傷したと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

事故が起きたのは、中国国境に面した両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市だ。情報筋によると、19日の午後2時ごろ、市内の恵山洞(ヘサンドン)の保安分所(派出所)のそばで、ドンという轟音とともに、7階建てマンションが崩れ去った。

建物には1つの階に6世帯ずつ、あわせて42世帯が入居していた。轟音に驚いた住民が事故現場に集まり、保安員(警察官)や兵士が多数動員されて負傷者の救出に当たった。マンションの残骸からは20人以上が遺体で発見され、数十人の負傷者が病院に運ばれた。しかし、装備不足で救助が遅れ、時間が経つにつれ死者の数は増えるだろうと情報筋は見ている。

事故が起きたのはお昼過ぎとあって、家にいたのはほとんどが老人と子どもだった。近隣住民によると、暮らし向きのいい人々が住むマンションだったという。

情報筋は現場に出動した保安署の関係者の話として、崩壊したマンションは築10年も経っておらず、恵山では新築同然だが、手抜き工事で構造上の問題を抱えていると政府は判断していると伝えた。

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また、事故発生翌日の土曜日(21日)まで、シャベルとツルハシで瓦礫を片付けながら救出するしかなかったが、日曜日(22日)になってようやく掘削機が到着したとも伝えている。

恵山出身の脱北者のリさんによると、恵山洞の恵山分駐所のすぐ隣に、7階建てと8階建てのマンションがあり、前者は築15年ほど経っているが、後者は建設当時から手抜き工事との噂が絶えなかった。崩壊したのは前者と聞き、驚いたというリさんは、居住者について「労働党や企業所、貿易会社の幹部や職員で、かなりいい暮らしをしていた」と証言した。