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“200万人以上が飢餓で死に、失踪した‘苦難の行軍’を経験した北朝鮮の女性は、勤勉とつましさのレベルを越えて、生存のために利にさとい性格が強まった。これは北朝鮮の女性が生存戦争の戦士になる過程で形成された”

パク・ヨンジャ淑明女子大、アジア女性研究所研究教授は、統一研究院が発行した‘統一政策研究’(第15巻2号)で発表した‘先軍時代の北朝鮮女性のセクシュアリティ(性アイデンティティ)研究’という論文で、先軍時代に金正日政権が北朝鮮の女性にどのようなアイデンティティを強制しているかということを明らかにしており、注目される。

教授は先軍時代を生きて行く北朝鮮の女性の性の特徴は、 ‘トルボムの倫理’と‘利にさとい性格’と規定した。これは国家権力と男性が、生存の問題に責任を負うことができない状況で、市場性を滞貨した女性たちが‘生存戦争の戦士’として生きて、強化されたものであると分析した。

パク教授は“北朝鮮は21世紀では珍しい、人格化された一人絶対権力体制を現在も維持している”とし、その原因は “まさに、王朝的‘人徳政治’論理とその神話が作り上げた、恩恵に報いなさいという‘恩返し(報恩)の倫理’、そしてその人徳に高く仕えなさいという‘仕えの道徳’”のためだと説明した。

教授は“1994年の金日成の死亡以後、遺訓統治を実施した金正日政権は、首領である金日成が女性解放のために与えた恩恵を宣伝し、女性に恩返しの倫理を強調した”と分析した。

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さらに、“(北朝鮮の女性は)金日成が抗日武装闘争の時期から、女性の社会政治的解放と自主性を実現するようにしたことに対する恩恵に報いるため、‘首領に対する忠実性’を持って生きて行くのが女性たちにふさわしい道徳であり、‘革命的義理の最高の表現’と宣伝されている”と指摘した。

パク教授は“金正日はこのような金日成の権威と権力を自分が完全に受け継ごうと思っている”とし、“金正日の権力意志を受けた政権の親衛隊たちが、各種の社会化の祭典を通じて、金日成に対する恩返しと仕えの心性を金正日に移転し、その内容を北朝鮮の女性たちに内面化させた”と明らかにした。

教授は“北朝鮮政権は経済難が10年以上続く状況で、体制生存のために軍隊と国防に集中し、‘世話と献身’という女性のセクシュアリティを利用して、家族構成員の生計の責任を負わせている”と明らかにした。

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さらに、“社会的には軍隊の世話をする援軍活動と、国家が責任を負うことができないコチェビ、障害者、年寄り、孤児など、先軍政治から疏外された階層の面倒を見させている”と付け加えた。

また教授は“首領制と世襲体制が制度化される過程で、絶対権力を中心に、全社会を位階的に構成した北朝鮮体制の家父長性は、生産の現場と家庭で性の役割を位階的に構造化した”とし、“これによって北朝鮮の女性の政治社会的地位は男性に比べてどうしても低くなる”と分析した。