アメリカは北朝鮮が核兵器をすべて放棄するまで、北朝鮮と政治的関係を正常化させないと、ホワイトハウスの国家安保会議(NSC)アジア担当補佐官を勤めたビクター・チャ、ジョージタウン大教授が明らかにした。
チャ教授は2日、ラジオ・フリー・アジア(RFA)とのインタビューで、“北朝鮮が核を完全に放棄するまでは、米朝関係正常化の過程に決して決着はつかない”と言い、“これはアメリカと韓国の利益だけではなく、他のすべての国々の利益に反することであるため”と説明した。
チャ教授はまた、両国間で正式な外交関係が樹立されるためには、“核問題以外にも、北朝鮮の人権問題とミサイル問題などが解決されなければならない”と指摘した。
チャ教授は更に、“クリストファー・ヒル米次官補の訪朝は、米朝関係の正常化に関して、特別な意味はないと思う”と答え、“ヒル次官補の訪朝は、6ヶ国協議の米朝関係の正常化に関する実務グループの会議のレベルで決まったものではなく, 全般的に6ヶ国協議自体を進展させるためのもの”と語った。
また、“アメリカはまだ、北朝鮮との2国間交渉に乗り出したとは思わない”と言い、“アメリカは北朝鮮と公式的、非公式的に何の合意もしておらず、ただ両国間の意見を交換しただけ”と付け加えた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面チャ教授は北朝鮮がすべての核プログラムを誠実に申告すると考えるかという質問に、“北朝鮮は2・13合意の第2段階から、9・19共同声明で約束したように、すべての核プログラムを申告しなければならない”と述べ、“だが、これは困難であるという展望を否認することはできない”と明らかにした。
更に、“アメリカは北朝鮮が高濃縮ウランの開発計画に関心を持って、長い間これを追求してきたということを疑っていない”と述べ、“この問題は、今後北朝鮮が自ら核プログラムを申告する時、アメリカが満足できる水準で解決されなければならない”と強調した。
また、ブッシュ政権の対北政策が、最近融和的に変化したという指摘に対して、“アメリカが北朝鮮に譲歩したという批判的な考えを理解することはできるが、実際に北朝鮮との交渉に参加した人ならば、この間の対北政策に一貫性があるということが分かるだろう”と答えた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面“一部の人は、特にBDA問題に関して、アメリカが北朝鮮に譲歩をしたのではないかと指摘するが、これはアメリカの2・13合意の履行の意志と、対北交渉に対する政治的意志をみせたものである”と言い、“今度は北朝鮮が本当に核の廃棄の合意の履行に関する政治的意志を見せる番”と主張した。
チャ教授は“北朝鮮が必ず、すべての核を放棄しなければならないというのが、ブッシュ政権の1、2期の一貫した対北政策”と言い、“アメリカのこうした戦略に成果がなければ、これはブッシュ政権の政治的意志が足りないからではなく、北朝鮮側の対応の姿勢に問題があるためだ”と再び強調した。
また、今後の北朝鮮との交渉において、“交渉の過程が非常に長びくと思われるので、アメリカ側の交渉団に濫?フ服を多く準備するようにと言いたい”と述べ、“北朝鮮との交渉過程では、いつも失望する可能性があるという心の準備をすることも必要だ”と助言した。