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1月8日に一部のメディアが、北朝鮮の金正日の三男であるキム・ジョンウンの誕生日を迎えて、北朝鮮の住民が午前中は忠誠の歌の集いに参加して、午後は休んだと報じた。

住民にもキム・ジョンウンの存在を公開してアピールしたという意味だ。韓国政府はこの事実をまだ公式に確認していない。そのため当日の行事の内容や、この日を祝日に指定したことが事実だったのかという点については、まだ確認されていない。

キム・ジョンウンは何らかの地位に就いてはいるが、公式に後継者として公の場に登場していないため、後継者として認められているという言い方はできない。しかし、キム・ジョンウンが後継者に有力視されているという点については、韓国政府や北朝鮮関連情報を扱う団体の多くの意見が一致している。北朝鮮の後継者問題と関連した主なポイントは、キム・ジョンウンへの世襲の過程が、金正日の時とは異なるということと、後継の過程で権力層内部で争いが起きると予想されていることだ。

金正日が後継者に指定された1970年代と、キム・ジョンウンが後継者として登場した2000年代には大きな違いがある。まず、70年代も北朝鮮は豊かな国ではなかったが、国は配給を維持することができた。指導者と国家機関権威も非常に高かった。また、外交的にも国際共産主義と資本主義勢力の冷戦の時期だったため、共産主義が国際秩序の片方を担っていた。

しかし、今は国内外的に金正日政権を堅固に支える要素が失われている。国際共産主義勢力も著しく弱まっているし、国内では国家産業や配給制が崩壊し、金正日に対する民心も悪化するなど様々な問題に直面している。貨幣改革の後、指導層に対する住民の世論はさらに悪化している。

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また、権力世襲の過程でも大きな違いが目立つ。金正日は後継者として公式に登場する前に、『党中央』という名前で7年間偶像化作業を行った。それは指導者として登場するためには充分な時間だった。その後も14年間、権力者として登場するために様々な過程を経て複数の職位を経験した。しかし、金正日の健康状態も予想がつかない今、キム・ジョンウンが指導者として登場する前に充分な時間をかけることはまず不可能だろう。

金正日の健康が今すぐ悪化しなくても、その可能性は常にあるため、キム・ジョンウンを早く登場させようと焦っている可能性が高い。だが、キム・ジョンウンが後継者になる前に準備できる時間は少ない。特に、金正日が統治不可能な状態に陥った場合、後継者として公式に登場しなければならなくなる。そうしたら従来の権力層の支持が必要になるが、その過程で権力層内部に争いが起きる可能性も考えられる。こうしたことを踏まえて、キム・ジョンウンへの世襲は非常に不安な要素を抱えていると考えることができるだろう。

今、キム・ジョンウンが後継者に指名されたとしても、政治的にはまだ不足している点が多い新人だ。絶対権力を振っている金正日と比べても、1つの権力体として認識されるのも難しいだろうし、自らそのように主張することもまだ不可能だ。そのため今は何かを決定する時には、父親のアドバイスが必要であるはずだ。

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一部では、現在北朝鮮国内で実施されている政治的な行為は『キム・ジョンウンの作品』という分析も出ている。しかし、もしそれが事実だったとしても、それは金正日の影響の下で行われている制限された権力であるはずだ。キム・ジョンウンは何年か経った後、権力者に関する学習をしてから、金正日のように独自の勢力を構築しようとするだろう。

金正日がそれをどの程度制限するかはわからないが、その過程で生じる摩擦や変数も予想できる。たとえば、新しい権力者であるキム・ジョンウンが側近を確保するために活動する過程で、金正日がそれをやめさせたり、彼の側近に圧力をかけることも想定できる。

今後、金正日の健康状態やキム・ジョンウンの冒険主義、権力内部での後継者グループどうしの葛藤、金正日とキム・ジョンウンの葛藤などが生じる可能性があり、こうした問題が権力の内部争いに発展する可能性もある。そのため、今年キム・ジョンウンへの世襲作業がどれぐらいのスピードで行われるのかということが、北朝鮮の権力内部を想定する重要な変数として働くと思われる。