インターネット空間には、世相や時事を面白おかしく皮肉って、ネチズンの顔をほころばせる「作品」が多い。このような風刺の素材は、政治家や芸能人、社会現象など多岐にわたっている。中でも金正日は、常連のように登場する、はずすことができない素材になっている。
金正日を皮肉った「作品」のスタイルはさまざまだ。金正日の写真に吹き出しをつけて、せりふを入れて風刺したものが一番多い。こうした風刺絵は、状況にピッタリ合った写真と、機転のきいたせりふで見る人の笑いを誘っている。
フラッシュアニメーションを製作しているオイニョン(チーム名)は、「中年探偵金正日」という風刺絵を掲載して、ネチズンの目を引いている。
「中年探偵金正日」の主人公である探偵金正日は、パーマをかけて真黒なサングラスをかけ、北朝鮮の人民服を着ている。
風刺作品の中の探偵金正日は、自分勝手でどこででも悪口を言って、やりたい放題している「非常識な探偵」だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面この風刺を製作したオイニョンは、「北朝鮮の金正日をモデルにしたわけではない」と説明しているが、アニメーションの中の「探偵金正日」の外貌や行動は、北朝鮮の金正日国防委員長の姿を連想させる。
ネチズンたちが、金正日の風刺で一番多く愛用している方法が写真の合成である。アニメや公開された写真に、新しい絵をうまく付け加えている。
先月9日に労働新聞が、金正日が「我が国は強国の地位に上がったが、人民の生活で気にかかることが少なくない」と言い、できるだけ早く金日成の遺訓である、「米のご飯と肉のスープ」を人民たちが食べることができるようにすると発言したと伝えた後、これを皮肉る合成写真も掲載された。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面左側(上)の写真は金日成の銅像と金正日の写真をコミカルに合成して、金正日は 「肉のスープ」、金日成は「白米」と叫んでいる。
これを見た女性が「2大嘘、更に3大悪ふざけ」、「丹東に行って南朝鮮の品物でも持って来なさいよ」と批判している。
日本の人気アニメのパロディのような風刺絵は、絵の中に「拉致だぜ!」と書かれていて、日本人を拉致して北朝鮮に連れて行った金正日を皮肉っている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面絵(左下)の中の金正日が掲げている小さなボールは、アニメの主人公が「ポケットモンスター」を捕まえる時に使う道具だ。
金正日の風刺絵を見ながら、抑圧されている北朝鮮の住民を心配しているネチズンも多い。
「ハナショー」というアイディーを使っているネチズンは、金正日を風刺した絵を見て、「(金正日がこれまでのつけを払うことが)必ず実現すると信じて疑わない」と述べ、「そのような日が早く来たらどんなによいだろうか」と書き込んでいる。