1. 後継者関連
– 1月8日に工場の企業所が、会館や文化センターで、忠誠の歌の集いを開いた。人民班は役場に集まり公演をした。
– 忠誠の歌の集いは3代目の将軍が出たという内容で、30歳の若い大将、キム・ジョンウンの誕生日の節日に関するものだった。
– 公式に後継者を宣布したわけではないが、名前と年齢を告げて誕生日を節日にして祝うことにしたという点から、人民たちは後継者を宣布したものと認識している。
– 平壌のカンドン郡ヒャンモク里で生家を作る事業が行われていて、山を削って道路の工事をしているといううわさもある。
2. 支配人との対話
– 1月12日頃に、ある支配人との対話で、金正日が朝鮮の経済がどうしようもなく、中国の支援を得るために2月の誕生日を過ぎたら訪中するつもりだと言っていたという話を聞いた。
– 幹部の間で流れているうわさかどうかは分からないが、本人が対北放送を通じて話を聞いたように、支配人もラジオを聴いて考えたとのことだ。
-一般の労働者の前ではあからさまに言わないが、数人の幹部が中国を行き来することがある本人に聞いてくるなど、情勢に非常に敏感であるため注視するべきと考えた。
3. 貨幤交換以後
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– 旧貨幣交換の時期に人民班長に旧貨幣を渡したが、それを見ていた息子が、両親が自分も知らないうちにお金を隠していたという事実に憤慨して、両親を通りに追い出すこともあったという。
– 集めていたお金が紙切れになったため、お年寄りの多くが鬱になり、病院に鬱病にかかった人が殺到した。
-本人が居住しているデャ搭謌謔ナ最も貧しい人たちは、40万ウォンから50万ウォン程度お金(100ドル相当)を持っていた。
4. 外貨使用禁止
– 12月中旬に外貨を禁止するといううわさが流れると、外貨商店や楽園百貨店、平壌市外の外貨商店に、品物を買うために人がおしよせて人だかりができた。
– あまりにも沢山の人が商店に集まったため、保安員が征服を着て統制していた。
– 並んでいる人を少しずつ入れてはドアを閉めていた。買い物を終えた人が出たら、また少し人を入れてドアを閉めていた。
– 12月25日からの30日間で、外貨商店では冷凍機の値段が1千ドル(約300ドルだった)に、中国産の洗濯機が170ドルに、極凍機が500ドル(約140~150ドルだった)に値上がりした。
– 外貨商店の従業員(月給は平均約50ドル)の話によれば、商店が3年で稼ぐお金を3日で稼いだという。
-外貨の使用禁止が発表された後、保安省が闇取引を集中的に取り締まった。
– やみ取引商はほとんど、国家安全保衛部が間に入って事業していたが、現在は保衛部で電話が盗聴されることもあるため、世話をしてくれないという。
– 保安省の女性保安員たちが、私服を着て通りや市場をあちらこちら歩き回って、こっそりと監察して取り締まっているという。
– 女性保安員は片方の手首に手錠をかけてポケットに入れ、やみ取引商とおぼしき人にドルがあるかどうか聞き、確認したら手錠をかけて逃げられないようにして取り締まっているそうだ。
– 1月下旬までに捕まったやみ取引商人は、地方に追放されたり甚だしくは銃殺されるようだといううわさも聞かれる。
– 今は現金の取引きをしていないというやみ取引商人は、「我々も気を付けよう」と話していた。
– ドルが取引きされている所は、外国人専用の商店や国際旅行社など。
– 250~300ドルで売っていた携帯電話の販売が中止された。外貨取引きができないため、販売が中止されたといううわさもある。
5. 市場の現況
– 平壌市の市場では農産物だけを販売している。市場から数メートル離れた所にイナゴ市場ができて、売り場が並んでいる。食料品や工業品などを販売している。
– 現在、市場価格は定まっておらず、商人が品物を出すことをはばかっているので商品がない。人だけ沢山いるが、買いたい品物はない。
– 市場で食糧を購入することができないので、物物交換が盛んだという。
– 営業している所は平壌の第1百貨店、第2百貨店、児童百貨店、東平壌百貨店、平壌駅前百貨店くらいで、商店は全て閉まっている。
– 1月5日に米1キロを70ウォンで買ったが、夕方に商人がやって来て、「米の値段が今日一日で130ウォンまで上がったので、お金をもっと払え」と言われたのでけんかをした。
– 小銭が不足して、品物を買えないことがよくある。
– 1ウォン、5ウォンが不足している。1ウォン以下のお金が出たという話を銀行の職員からも聞いていないし、本人も見たことがない。
– 地下鉄の駅前に、前に売られていた地下鉄の切符(1枚5ウォン)を3枚10ウォンで販売している闇商人が登場したので、保安省の取り締まりが強化された。
– 平壌とその他の地域を結ぶ道路に10号警戒所があり、軍隊以外に保安省から派遣された安全員たちが取り締まっている。
– 取り締まりは食品と工業品で、包みを回収している。リュックサックにわいろをつめて渡したら通過できるという。
– リュックサックの中に、販売用の品物が1つでもあったら、全て奪われるそうだ。
-知り合いの保安員から、ダニ掃討作戦(イナゴ市場を最近はダニ市場と呼んでいる)を始めるという話を聞いた。
– イナゴ市場は毎日1回程度、不定期に取り締まっている。
6. 配給に関する消息
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– 区域ごとに異なる。デャ搭謌謔ナは12月上旬に穀物が出たが、12月下旬と1月には出ていない。
– 12月上旬の分が出た。国家の配給所が指定した価格は、米が46ウォン、トウモロコシは28ウォンだった。
– 12月に市場では、米1キロが25ウォン~30ウォンだった。ほとんどの住民が、国家の配給所で米を買わずに市場で買っている。
– 配給米は質がとても悪くて価格が高いので、米をもらわなかった。配給所が工場の企業所を通じて米の購買浮?ュれるが、もらわなかった人たちには制裁措置をとるという告知が出た。
– 仕方なく配給所で米をもらった人もいるが、住民たちは制裁といっても特にやるべきこともないと言っている。もうすぐ2月になるが配給をくれないというのに、何が制裁かと皮肉っているそうだ。
7. 事件・事故の消息
– 公開銃殺に参加した労働者(知人)から1月初めに聞いた話。
– 12月29日にヒョンジェサン区域で、17人中10人が処刑された。1人は女性だったという。
– 平壌市全域の工場の企業所から参加し(中心区域はほとんど全て参観)、1万人以上集まったのではないかと思われる。
– 罪目は盗賊、スリ、売春、強姦で、ヒョンジェサン区域の処刑場で公開銃殺されたと伝わった。
– 12月6日には、コンピューターとプリンターを利用して、5千ウォン札や2千ウォン札を大量に(約100万ウォン)コピーして流通させた疑いで、大学生が逮捕されたそうだ。
– 住民たちは、偽札と本物を見分ける方法として、金日成の肖像が左右に少しずれているものが偽札なので、本物と重ねて見たら確認できると話しているそうだ。